モンブランはその名前の通り、ヨーロッパのアルプス山脈を見立てて作られた代表的なケーキです。通常よく見られるのは、カップケーキ型のスポンジやメレンゲ、タルトの上に生クリームを山状にホイップして、その周りにらせん状もしくはランダムに覆うように、糸状にした細いクリームをあしらったものです。このクリームは黄色味がかった栗をベースにしたマロンクリームが代表的ですが、元々はマロンクリームではなく砕いたマロングラッセ(栗を甘く煮たもの)を使い、アルプスの岩肌を表現していたものだそうです。最近ではサツマイモやカボチャのクリームを使ったり、イチゴや桜、抹茶などの季節感を出した様々なモンブランをみかけるようになっています。
そこで今回、天然着色料を使って作ったクリームを使ってモンブランを作ってみました。生クリームの着色は既に紹介しているので「ホイップクリームの着色」、今回はじゃがいもを使ってクリームを作り、それに着色しました。日農化学工業(株)のものを使いました。
今回材料として使ったじゃがいもはベースの色が白いため、各色の色合いが鮮やかにでました。通常よく使われるマロンクリームは、天然色素と組み合わせると色素の色にマロンクリームの黄色が加わった色合いになります。実際の商品でもマロンクリームの補色としてクチナシ黄色素や、チョコミント風味としてクチナシ青色素の青を使ったモンブランが使われている例もあります。
<クリームのみ>
じゃがいも 5kg
砂糖 2.5kg
水 1kg
牛乳 2kg
ホイップクリーム 1kg
色素(下表参照)
<色素> (じゃがいもに対して)
ベニコウジ色素 アカビート色素 |
ニチノーカラー MNS-R ニチノーカラー ビートレッドCG30 |
10g(0.2%) 30g(0.6%) |
トウガラシ色素 | ニチノーカラー PE-10 | 15g(0.3%) |
クチナシ黄色素 | ニチノーカラー YN-30 | 10g(0.2%) |
ベニコウジ黄色素 クチナシ青色素 |
ニチノーカラー GM-76 | 50g(1.0%) |
クチナシ青色素 | ニチノーカラー BLUE-B150 | 10g(0.2%) |
クチナシR-50LB | ニチノーカラー クチナシR-50LB | 20g(0.4%) |
<作り方>
① 茹でて皮をむいたじゃがいもを1cm角に切り、水と砂糖を加えて鍋で煮る。
② じゃがいもが崩れてきたら牛乳を加え、ペースト状になるまで煮詰める。
③ 裏ごしをして粗熱が取れたら冷蔵庫で冷やす。
④ 色素とホイップクリームを加えてよく混ぜる。
⑤ 丸型の口金で絞り出して成型する。